ポリエステル100パーセントの生地を使ったクラスTシャツにプリントするなら、昇華転写プリントを利用してみてはいかがでしょうか。これは専用の転写紙にプリントをした物を、熱でプレスしながらTシャツにプリントします。生地に色をのせる印刷方法のシルクスクリーンに対し、この印刷方法は布の中まで浸透させるタイプなので見た目にも自然に映ります。布地へ印刷した場合によくあるヒビ割れも、この方式の印刷ならほとんど起きません。
昇華転写プリントの良さはそれ以外にも、クラスTシャツの生地の風合いを損なわないという点でもおすすめです。せっかく肌触りの良い生地を選んでも、プリントした部分がゴワゴワしていては台無しです。転写プリントなら布に染み込むように印刷できるので、従来のプリントよりも柔軟で触り心地がいいクラスTシャツを作ることができます。最近はデジタルデータでクラスTシャツを作る学校も増えたかと思われますが、昇華転写プリントはそういったデジタルデータの再現率の高さでも評価を得ています。
グラデーションの美しさや綺麗なカラーをそのまま印刷で再現したければ、これを利用する価値はあるでしょう。メリットが多い反面、昇華転写プリントは小ロットの印刷にしか向かないという欠点があります。生地のポリエステルの割合が多くないと綺麗に印刷できなかったり、印刷に使用するプレス機の跡が残るなどのデメリットと合わせて、納得した上で使うようにしましょう。